私の2つ目の就職先が小さい病院(150床ほど)の病棟勤務だったのですが、地域の高齢者施設も抱えている医療法人でした。
第二新卒でも准看護師でも夜勤専従でも看護師なら雇ってくれるような病院で、系列施設からの入院も多い古くからある地域の病院でした。
大学病院とは全く違ってデメリットもあるけど、私は実際小さい病院の方が働きやすくなりました。
大学病院・大きい病院と小規模病院との違い
項目 | 小規模病院 | 大規模病院 |
---|---|---|
生死の関わり | 大きい | 大きい |
急変対応 | あり | あり |
マルチタスク | 少ない | 多い |
上下関係 | まだまし | えげつない |
ルールの厳しさ | 少し緩い | ガッチガチ |
残業 | 少なめ | 多い |
看護技術習得 | 習得可 | 先端技術有 |
教育体制 | 少なめ | 手厚い |
大学病院は完璧な看護を求められ先輩から監視されてるように感じたけど、小さい病院は全体がゆるくなって息苦しさを感じなくなりました!
病棟はゆったり看護…とはいかないけど、大学病院時代の精神も肉体も追い込まれた環境ではないから病棟看護の学びなおしには小さい病院がおすすめです。
小規模病院は大規模病院のエビデンス、ルール、専門分野による細分化とは全く違い、小さいながら2次救急も受け入れていたりと
- 色々な疾患の患者さんが入院する
- 看護師に任されていることが多い
(例:ルートキープ、男性のバルン挿入、NGチューブ挿入など) - 准看護師さんや介護士さんと働く
- エビデンスやルール重視ではなく、経験で学ぶ
- 勉強会や教育体制はあまりない
私の大学病院時代の手技一つ一つに自立認定をもらってからでないと一人で実施できないという状況とは真逆の状況でした。
見て、経験して学んでいくという感じでした。
病院によるとは思いますが私が働いたところは前残業、後残業はほぼなく(あっても短い)、残業代もしっかり出ていました。
大学病院時代はサービス残業ありきだったけど、小さい病院になって残業も減ってお金もしっかり出るようになった!(当たり前だけど😅)
小規模病院で働くデメリット
- 同期が少ない
- 同年代が少なく、年齢層が高め
- 実践重視で、手取り足取りの指導は少ない
- 勉強会など、教育を受ける機会が少ない
- 最先端の医療を看る機会があまりない
最先端の医療ではないし、手取り足取りの教育ではなくなるけど、私は先輩に監視されているように感じる空気がないのが良かったです!
小規模病院で働くメリット
- 勉強やレポート、手技の確認を繰り返しての手技の自立ではない
- 看護師にゆだねられた仕事も多く、経験を積みやすい
- ルールが少なく、インシデントの範囲が少ない
- 家庭を持っている人も多く勤務外の時間を大切にする人が多い
(大学病院は独身看護師が多く仕事に時間を割いて当然という雰囲気でした) - 年齢層が高めになり、人間関係がゆるくなる
- 「奨学金返済支援」や「奨学金立替制度あり」の病院もまれにある
私は小規模病院の方が大学病院より看護技術がたくさん経験できたと思います。
小規模病院に転職してみて感じたコト(私の体験談)
大学病院で働いていたころは「〇年目はさー」と年次で管理され、特に1年目は監視されているように感じていました。
大学病院は院内のルールも厳しく、ちょっとしたミスも許されない状況でした。
例えば点滴は必ず24時間キープでただの維持液でも1時間に40mlなど決められていて、2時間分の80ml早い/遅いでインシデントを書かされていました😭
大学病院は介護職はおらず、オムツ交換や清拭もすべて看護師で、
- 点滴交換
- 血糖値・インスリン管理
- 経管栄養
- 吸引
- 抗がん剤投与
- 手術出し
- ICU戻り受け
- 入院受け
- 検査出し
- カテーテル管理
- 麻薬管理
などなど…マルチタスク過ぎました😭
そのうえで患者対応をして、患者さんの命を預かり、急変対応をして、緊急入院をとって…思い出しただけで吐き気がします。
特に1年目は、ナースコールに率先して出ろという雰囲気😢
看護技術も自立していなかったりするけど、みんなが忙しすぎて先輩に相談する隙が無くて、頼れなくて…「言ってよ!」と怒られる…ループの地獄でした。
小さい病院にうつってからは、病棟なのである程度の忙しさは変わりありませんが監視されているという感覚はなくなりました。(むしろ野放し気味だった)
分からないこと、できないことは自分で伝えて教えてもらうということがスムーズにできるようになりました。
点滴管理1つをとっても、昼間だけで看護師の裁量で投与してロックするなど大学病院時代の80mlでインシデントはなんだったの?と退学病院のルールが全てではなかったんだ!と気づけたりもしました。
日常のケアもオムツ交換や清拭など介護士さんも手伝ってくれるので、看護業務の負荷も大学病院に比べ軽くなりました。
看護技術もたくさん経験できるので小規模病院にうつってからの方が、大学病院時代より看護技術が身に付いたと感じています。
大学病院も小規模病院も(緩和ケアも)経験してみて、看護師の経験を積むのは小規模病院でいいのではないかな?と思っています。
1年目の中途や2年目で訪問看護に転職できる?
もちろん可能です!
なんなら奨学金が残っている方にも「奨学金返済支援」や「奨学金立替制度あり」の病院があります!
1年目や奨学金の残っている人の最大のポイントが「奨学金返済支援」や「奨学金立替制度あり」病院に移り奨学金問題を解決することだと思います。
1つ目の病棟は辛くなって退職したけど、もう一度環境を変えて病棟勤務に挑戦したい人におススメです!
小規模病院の病棟がむいている人
そう思う気持ちが少しでもあるなら小さめの病院の病棟勤務(もちろん大きい病院にチャレンジもありだとは思います)に挑戦してみるのがいいと思います。
環境が変われば、病棟勤務といっても全く違うので一度目の挫折理由を見つめなおし、病院を選べば病棟看護師に戻れると思います。
小規模病院の転職後のキャリアパス
小さめの病院で働く→スキル身に着ける→どこでも働くことができる!!と思います。
小さい病院でも病棟で2-3年働けば、その後はどこでも転職できます。
小規模病院で看護技術を身に着けたおかげで、どこでも働けるようになったように感じています。
…とはいえ、看護師は働く先々で必要な知識や技術が変わったりもするので緩和病棟、訪問看護と学び続ける必要はありますが…。
自分にあった病院を選ぶポイント
- 実際の平均残業時間
- 実際の出勤時間
(前残業があるのか) - 給料・ボーナス・夜勤手当
(住宅手当や交通費なども) - 夏休みは何日なのか、連休は何連休まで取れるのか
- 有休消化率
- 通勤時間
- 教育制度
その他、自分が何を重視したいかによって違ってきますが
募集要項と実際が違っていることもあると思うので、入職前の面接では確認が必要だと思います。
私が大学病院にいたころは残業代が出ていませんでしたが前残業や後残業が当たり前でした💦
私は残業が大大大っ嫌いなので実際の平均残業時間と残業した場合の残業代が出るのか、申請制なのかなども面接時に確認します!
また、有休の付与率は募集要項に書いてありますが、大学病院時代はあまり使えず退職時も消化させてもらえませんでした😱
有休は消化率を確認する必要があります。有休がついても消化させてもらえなかったら意味ないので!!!(超重要です)
私は海外旅行好きなので、夏休が最大何連休なのか確認しています😂(重要)
面接で自分で聞きにくいと思う人は転職エージェントの人に伝えておいて事前(もしくは面接時)に確認してもらうといいと思います。
小規模病院の探し方
- 近所の病院など自分で調べてコンタクトをとる
- 友人・知人の働いている病院の口コミを聞いて回る
- ハローワークで聞く
- 転職エージェントを使う
- x(twitter)などSNSで探す
現実的には、以下の2択に絞られます。
- 転職エージェントを使う
- 知人が働いている病院の口コミを聞き、自分で申し込み
転職エージェントは担当になる方との相性や決断を迫ってくる圧迫感があることもあったりと自分と合う合わない、また登録病院の違いなどもあるので2社以上は同時に使ってください!
口コミのいい大手の転職エージェントがいいとは限りません!(実体験!)
無料だし、転職は最重要ポイントなので何社も使って自分と合うエージェントで自分に合う病院を探してください。
私的には友人知人の病院の話を聞いて、転職してみたいと思えれば友人や知人を介したり、自分でその病院にコンタクトを取って転職するのもおススメです。
私はこれで転職したこともあります。
内部のリアルを知っている人からの話を聞いて納得できるのならハズレない可能性が上がるからです!
(しかし、病棟が変われば全く違う世界だったりもするので転属病棟が違って話が違う…となる可能性もありますが…)
「奨学金返済支援」や「奨学金立替制度あり」という病院も、募集要項にないことが多いです。
そのため、転職エージェントに探してもらうのが確実です。
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